書評 ザ・ベロシティ

あなたも、仕事に自信がありますか?

一流の人が一堂に集まるとどうなるか。ことわざに船頭多くして船山登るといいます。それぞれの技術・知識は素晴らしくてもそれらの手法を全員が共有することは不可能であるのが現代社会の仕組みです。
技術にのめり込まず、知識に溺れず、船頭にプライドをもたせ、チームへと変えていくには何を変えるのか。
その迷える船頭たちの羅針盤となるのが「ザ・ベロシティ」です。

「ザ・チョイス」に提示されていた問題、人が現実を複雑だと信じていることから、どう対立点を取り除いていくか。洗濯機と乾燥機とアイロンの分かりやすい例を交えながら、船頭たちに時計を手渡し、方向性を伴った速さ(ベロシティ)で舵取していく物語は、現代社会を明るく照らす希望の灯台となるでしょう。

仕事で複雑さを感じる方にぜひ一度手にとっていただきたい一冊です。


この本から、もしたったひとつだけ大切なことをあげるとしたなら、P300の13行目の頭の1行をあげます。