流行はリスクですか?

「理詰めのトレンド予測」を少しお勉強。


流行を掴むことにみんなが集中してしまうのは、心理としてそこに勝ちたい欲があるからです。
その欲が特定要因となり、特定要因だけを引き寄せてそれ以外の要因を見えなくさせているように思えます。


見えないものを知ることができれば有利になります。しかし有利さだけを求めると見えなくなります。


アホとバカの境目はどこか、という疑問を徹底的に解析した本があります。
それによると、大阪を中心に流行した言葉が一日数センチのスピードで移動した結果、現在の方言が形成されているようです。
音楽の世界では、アメリカで以前に流行ったものが日本で時間差をおいて流行ることはよくあるそうです。
一度、需要と供給が同調すると、その印象が特定要因となることがあり得ます。


言葉は物理的な距離があるために広がる時差が生まれます。だから方言は時差を伴って流行が移動したといえます。
外国との差は言語です。言葉の壁が明確であるため、言語を乗り越える時差が生じます。
沖縄では英語圏の音楽に日常で触れる機会が多いので、それで時流に先駆けた曲を作りやすい環境にあるかもしれません。


現在はTVで同時に情報を発信するので、流行は同時に発生し、同時に収束するように思えます。
ずっと流行りつづけて欲しいと願うのは、リスクが高いようです。必ず変化をしますから。


コンビニでは年齢を判断してキーを押すようですが、流行ではとてもその視点は大事です。
5つの流行のタイプで分類しても、その反応が循環要因であるかは確定できません。
また、地域差で流行に時差が生じるので、それをカバーする流通システムが必要です。それでボトルネックをコントロールできます。


普通、デザインする上でヒアリングを重視するのは、見えないからでしょう。
趣向を知ると、それには循環要因も含みます。人は変わらないようで、変わる要素を含みます。
不確定性原理でしょうか。自分の循環と顧客層の循環に無自覚であると、見えないものが生まれますね。